『小さなサンと天の竜』
高い山に囲まれ、災害のせいで痩せてしまった谷間の地に、サンは生まれました。両親は、毎日険しい山を越え畑仕事に行かねばならず、身も心も疲弊しきっていました。「この山さえなければ…」そんな両親の言葉を毎日聞いていたサンは、幼いながら山を動かす決意をします。そして、次の日から毎日、山に登り、ツルハシで岩を砕き、村はずれに運び続けるのです。はたしてサンは山を動かすことができるのでしょうか。
サンの強い意志を宿した瞳や、絵本から飛び出して来るかのように描かれた三頭の白竜が物語に迫力をあたえています。